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No.058 講師も研修施設に前泊してもらう

2019.09.08

大手のクライアントの場合、宿泊施設の付いた研修会場を保有している場合が多いですね。また、保養所で研修を実施するケースも数多くあります。こんな時、研修講師も受講生と一緒に自社の研修施設に宿泊してもらうことが可能かどうか?です。

 

クライアントとしては経費節減の意味から、できれば講師も受講生と一緒に宿泊施設に前泊して欲しいという希望が多いでしょう。

 

ただし、あくまで個人的な意見ですが・・・

正直なところ、講師の前泊施設は研修会場から多少遠くてもビジネスホテルをご準備頂けると助かります。これは、宿泊のスタンスがホテルと研修施設が違うから。また、講師と受講生は館内での動きが違うためです。

 

ホテルの場合は、宿泊客はお客様であり、おもてなしの対象です。それに引き換え、研修施設はあくまで会社の施設ですからファシリティーも必要最低限。部屋にトイレやバスルームがないのは当たり前。ガウンもパジャマも持参。もちろん、歯ブラシやヘアドライヤーもありません。おまけにエアコンも自室で調整できず、体調不良の時に寒くて寒くて仕方がないのに空気はカラカラ。ベッドはひと昔前の薄い掛布団に固いマットで熟睡できず。仕事をしようにもデスクにスタンドも無いので暗くて書き物はできない部屋は数知れず。翌朝、ゴミやシーツは自分で自室の前に出して、朝刊を読むためには遠くのロビーへ。朝食は研修開始ギリギリまで取れませんし、近所にコンビニもなく飲み物にも不自由。こんな宿泊施設に何度も泊まりました。おかげで、体調を壊してしまったことも数回あります。

 

また、明日から初めて顔を合わす受講生と大浴場で一緒になるのも考えもの。なにより朝食時間が7:30スタート。スタート時間に合わせて朝食会場に行ったら、他の受講生も来ていて朝食バイキングは長蛇の列。これでは研修の準備に間に合わないので、泣く泣く朝食抜きでイザ研修会場へ・・・。

 

研修講師は全神経を集中して本番に向かいます。ですから、その前の時間帯や前泊の過ごし方は受講生と同じ訳にはいきません。

これらの理由から、もし受講生全員が宿泊研修であっても講師は別にホテルを準備いただけると講師は万全の態勢で研修に臨むことができ、よい研修ができあがる・・・と言うわけなのです。もし、これからクライアントの研修所で宿泊研修を行うクライアント様は、これらの点も含んでいただけると助かります。