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No.138 従業員の個室化(4)

2021.03.28

業務成果を中心とした評価に移行しつつある現在のテレワークの推進は、ある意味において昔ながらの典型的なサラリーマンには大変つらい時代になってきたと言えるでしょう。

時間通りに出社して会社からの通達や上長からの指示命令には素直に従い、与えられた業務だけを言われた通りに言われたやり方で遂行する。ただし、あくまで上長の命令に沿って仕事を進めているだけなので、その責任(成果)を個人に問われることには不満を感じる。給料は成果に関わらず出勤した時間分だけもらうので、業務の効率化や生産性を高めるという「質の向上」はイコール業務量が増えると感じているので抵抗をしめす。上司も仕事がやり難くなるので、評価といってもあまりシビアにはつけたくない。「成果はいまひとつだけれど、アイツもそこそこ頑張っているみたいだしね」で、S-A-B-C-D-Eの5段階評価ではA'(エーダッシュ)をつける。

しかし、これからの時代は業績評価とBillable(ビラブル)が問われる時代。

どれだけ働いても(=動いても)成果がでなければ、それはカウントされず最低限の月給しかもらえない。その分、短時間で最大の成果をだして組織貢献している従業員には、成果に応じて報酬が支払われるという真の成果報酬時代がやってくるでしょう。意識としてはサラリーマンというより、個人事業主として企業と案件ベースで契約しているぐらいの感覚が必要になってくると思います。また、管理職や上司においても的確な指示命令を出せるように、意識改革とスキルの向上が必須となり、組織としてもキチンと成果を公正に評価できる評価システムの構築も必要です。

数年単位で観た場合、このような意識と制度を持った企業と経営陣や管理職。そして、これらの人達のもとでbillableに働く従業員のいる企業こそが、ウイズコロナ、アフターコロナに生き残り、台頭していく時代が目の前にやってきています。