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No.137 従業員の個室化(3)

2021.03.21

今回のお役立ちコラムは従業員の個室化によって、管理職である評価者と評価される側の部下の両者とも変化させなければならない意識についてです。

テレワークをしている従業員は物理的に管理者の目の前で働いているわけではありません。いわば、社長や重役が個室の中で業務を遂行しているのと同様に、従業員もワークスペースという個室の中で業務を遂行しているので、上司が部下の行動を逐一観察して評価することが出来ない状態ともいえるでしょう。

では、常に個室に入って業務をしている経営陣に対し、株主をはじめとする外部のステークホルダーは何を観てCEOを評価するのか?と言うと、それはまさに会社の業績。どれだけ、売上を上げたのか?どれだけ利益を出したのか?そして、ステークホルダーに対してどのくらいのリターンをしてくれるのか?と言う「結果」しかありません。会社役員はこんなに頑張っているのに、こんなに仕事をしているのに…と言っても、見えないものを評価のしようがないのです。

従業員の個室化は、まさにこの経営陣と同じ状態を従業員に課しているといっても過言ではありません。

雨に濡れてびしょびしょになりながら、営業から戻ってきた営業担当者。決算期に深夜まで残業してデータを扱う経理財務。採用時期や入社時期、異動時期に業務多忙となる人事担当者も、その成果が見えなければ評価のしようがありません。つまり、現在のテレワーク化においてどのように評価するのかとなると「業務成果」が中心とならざるを得ないのです。

(次回、最終回に続く)