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No.100 タテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーション(1)

2020.07.01

私たちの研修では、コミュニケーションを必要とする間柄を、「タテ」「ヨコ」「ナナメ」の大きく三つの方向で分けて考えています。

まず、配偶者や子供、親兄弟など婚姻関係や血縁関係で結ばれている間柄は「タテ」の関係。本来、相手のことをよく理解している関係なので、「コミュニケーションが取りやすい間柄」と言えるでしょう。

それに対し、初対面の方や初めて来店されたお客様などは「ヨコ」の関係。

この「ヨコ」の関係の人に対しては少しずつ相手との距離感を詰めて、タテ方向に向かってベクトルを持ち上げていかなければなりません。このベクトルを上に向かって持ち上げる作業って一苦労ですね。「そんな苦労をするぐらいなら、もういいや」とベクトルを上げる作業を早々に諦めることもあるでしょう。しかし、この相手が新しく仲間になった新人や、着任したばかりの上司であったらそう言う訳にもいきません。そこで必要となるのが「アクティブリスニング(=傾聴)の姿勢」です。アクティブリスニングとはこちらからストロークを投げかけ、相手に話してもらい、うなずき、相づち、繰り返しをしながら興味を持って相手の話を聴く姿勢。もちろん、こちらからのストロークがうまく届かないこともあるでしょう。しかし、まだ関係性が構築できていない相手とは、いきなり良好な関係を結ぶのは困難。

相手とは、何度もやり取りを繰り返しながら少しづつピント(焦点)を合わせていく作業が大切です。見ず知らずの人とうまくやっていくって、時間も労力もかかるものですが「聴く姿勢」でより良い関係性を作れるようにしたいものですね。