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No.070 外部会場を借りる(1)

2019.12.01

研修会場は基本的に研修を実施する企業様(以後、クライアント)が予約・準備します。

研修を自社の会議室を使って実施する場合が多いのですが、研修にはいろいろな備品が必要になります。もし、日常的に研修を実施していないのであれば、思い切って外部の貸会議室を使いましょう。この方が、会社の研修に対する姿勢(本気度)を受講生に見せることにもなりますし、職場から離れるので受講生の気分も変わります。また、職場内だと、つい仕事に気がいってしまったり職場から呼び出されたり…と研修に身が入りません。

加えて、外部会場は会議室の大きさが適切、設備が整っている、ホワイトボードの追加やお弁当の手配、事前の教材類の受け取りをしてもらえる、その他数々の要望に臨機応変に対応してもらえるなど、クライアントの研修担当者にとってメリットが豊富です。また立地の良いところにあるため、交通に便利、コンビニが近くにある、昼食場所にも便利など受講生にとってもメリットが多いのが特徴です。

外部会場の選定でつい目が行ってしまうのが、貸会議室料金でしょう。しかし、料金に目を奪われて少しでも低予算で…と優先順位を料金に置くと、思わぬところに落とし穴があります。気を付けて頂きたいのは会場の『広さ』と、『利用時間』です。

●教室の広さ

多くの貸会議室では“〇〇名収容可能”とか、“収容人数10~30名”などの表記がありますが、通常この数値は『スクール形式』と言って、学校のように長テーブルに3人掛けしたもので計算されています。短時間の講演ならまだしも、大きな大人が机に3人掛けして朝から夕方までの一日研修はしんどいもの。狭い座席配置のために集中力が途切れて「早く終わらないかな…」と思うようでは困ります。基本的に長テーブルには2人掛けが基本中の基本と心得ましょう。

また、研修でグループディスカッションやケーススタディ・演習・ゲームなどのアクティビティを取り入れるなら、スクール形式ではなく『島型(アイランド形式、グループ形式)』と言うスタイルを取ります。通常は長テーブルを二つくっつけて4人掛けが多いのですが、机を真上から見ると英語の『Tの字』にして、5名または6名で1島(グループ)にするケースも多くあります。ここで問題なのは、島型にすると隣の島との空きスペースが必要となるため、貸会議室の最高収容人数を大幅に下回る人数しか収容できないこと。

一般的には、スクール形式の約半分程度(もしくは、50~60%程度)しか収容できません。

隣の島との間隔が狭く過ぎると、背もたれと背もたれが当たって窮屈なうえに休憩時の立つ座るが不便。講師が島の間を通れず島に対する指導ができない。持参したカバンを床に置くため椅子で踏んづけてします…などなど。

貸会議室を利用する場合は、できるだけ余裕を持った広さの教室を確保しましょう。


ちなみに大手の研修会社の場合、通常ビジネスセミナーを開催している教室が空いていれば教室を貸し出してくれることもあります。ただし、ほとんどが有料であり近隣の貸会議室とあまり会場料金は変わらない金額設定をしていることが多いようです。しかし、研修会社の施設ですし会場準備の手間も研修と一緒に行えますので大変便利な存在です。一度、研修会社の営業担当者に尋ねてみてはいかがでしょうか。



次回は、外部会場(2)『利用時間』についてをお送ります。